【3分ニュース】OpenAI 『Operator』とは何か?機能や特徴をもとに解説!
著者: 仲山 隼人 (Hayato Nakayama) 25/02/17 19:09
▶Operatorとは
OpenAI Operatorは、2025年1月31日に公式サイトで発表された、ウェブブラウザを直接操作してタスクを自動的に実行するAIエージェントです。従来のAIツールでは、Webサイトと連携するためには、そのサイト専用のAPI(プログラムの連携用インターフェース)が必要でしたが、Operatorは画面の表示内容を人間のように認識し、マウスとキーボードの操作を模倣することで、APIの有無に関係なく、Webサイトを操作できるのが強みです。
▶Computer Using Agent(CUA)モデルとは
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「見る」
GPT-4oの視覚認識技術を活用して画面上のスクリーンショットから情報を正確に読み取ります。これにより、Webページのボタン、フォーム、画像など、GUI(グラフィカルユーザーインターフェイス)の各要素を識別・解析することが可能となります。 -
「考える」
CUAは強化学習を通じて次にどのような操作を行うべきか判断します。たとえば、予約サイトでの日付選択や時間の入力など、人間が行う一連のタスクを理解し、最適な操作の提案を生成します。 -
「操作する」
実際にマウスクリックやキーボード入力といった物理的な操作を正確に再現します。これにより、専用のAPI連携を必要とせず、実際のブラウザ上で多くのサイトやサービスを横断しながら自動でタスクを実行することが可能です。現段階ではCUAは開発初期にあるため、いくつかの制約はありますが、主要なベンチマーク(WebArena、WebVoyager、OSWorldなど)においては高い性能を示しており、その将来性は大いに期待されています。
▶主な機能と特徴
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ユーザーによる操作の引継ぎ
ログインやパスワード入力など、セキュリティが重要な場面では、自動的にユーザーに操作を引き継ぎます。 さらにAIの自動作業中にエラーなどで途中で行き詰まった場合は、Operatorは推論能力による自己修正を試みますが、それでも解決されない場合にもユーザーに操作依頼が入ります。また、ユーザーはいつでも手動で操作を引き継ぐことができ、必要な修正を加えた後で再びAIに制御を戻すことも可能です。例えば、ホテル予約の際に部屋の種類を変更したいときなど、柔軟に対応できます。 -
タスクの複数同時進行
複数のタスクを同時並行で進めることができます。例えば、「オンライン書店で新刊の小説を購入しながら、航空券予約サイトで次の出張のフライトを手配する」といった、異なるタスクを同時にこなすことも可能です。各タスクの進行状況は個別に確認でき、必要に応じて個々のタスクで操作を引き継ぐこともできます。 -
カスタマイズ機能
ユーザーは、特定のウェブサイトやタスクに対して、カスタム指示を設定することができます。例えば、「~~予約サイトでは常に割引されているプランを利用する」といった指示を事前に設定しておくことで、予約時に自動でその条件にあった操作をしてくれます。
▶まとめ
OpenAI Operatorの登場により、APIの有無に関係なくでウェブ上の多様なタスクを自動実行できるため、業務効率や生産性が大幅に向上します。主にECサイトの運用、予約システム、情報収集などで利用されることが考えられ、人とAIの協働が新たな働き方やビジネスモデルを生み出す一方、セキュリティや操作権限の管理など新たな課題への対応も求められると思われます。
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