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【3分ニュース】OpenAI 『Deep Research』について特徴や料金、使い方を解説!

作成者: 仲山 隼人 (Hayato Nakayama)|25/02/17 10:07

▶ポイント 

▶Deep researchとは 

「Deep Research」はOpenAIがChatGPTに新たに導入した機能です。この機能は、ユーザーが一つのプロンプトを入力するだけで、数百に及ぶ検索したオンラインソース(テキスト、画像、PDFなど)を検索して、必要な情報を自動的に解釈、分析し、調査アナリスト並みの包括的なレポートを生成します。
従来のモデルのように即座に回答を生成するのではなく、深く考えた上で少し時間を置いて回答を生成するので複雑な問題を解決してもらうのにピッタリです!
 

▶Deep researchの特徴 

  1. 多種多様な情報ソースへの対応 

    Deep Researchは、ウェブ上のテキスト情報に限らず、PDF、画像、表形式データなど、多様な情報ソースに対応しています。これにより、学術論文などの文書データだけでなく、政府機関が公開するPDF資料や市場調査レポート、統計データが記載された表やレポート内の画像データも収集・分析できるのです。特定の情報源に偏ることなく、より多角的な視点から情報を取得できるため、包括的で信頼性の高い調査が可能になり、誤情報を生成する確率が減少します!

  2. 複数のステップを踏んだリサーチ 

    Deep researchは多段階の情報収集と分析をして回答生成を行います。
    情報を集める際にまず検索を行いますが、検索について従来のモデルとは違うと感じる点は、ユーザーの与えた質問へAI自身が具体的にどのような回答が欲しいのか詳細を聞いてくれるところです。AIを使うときに起こりがちな、何を聞けばいいかわからないという悩みを解決してくれますね。

    そして生成する回答の方向性が決まったうえで収集するべき情報を絞り、それに関連する数百ものデータソースを調べ上げるのですが、回答生成の際に引用した出典元と参照した箇所を明確に示してくれるので、自分で確認することもでき情報の信頼性がグンと上がります。 

     
    次に、得られた情報の分析です。先ほど記載したようにDeep researchは多様なデータソースに対応しているので、PDF・画像・表などから必要な情報を組み合わせることでより詳細な回答の生成につながります。また、内蔵のPythonツールを用いて、数値データの統計解析やグラフ生成などを迅速に実行します。つまり消費者の購買動向を時系列グラフで示したり、各企業の販売戦略を一覧表で整理したりするなど、データを活用した多面的な分析を回答に組み込むことができるのです。これらのプロセスを人間が行おうとすれば確実に数時間はかかりますが、Deep researchは5分から30分程度で調査を完了させます。膨大な作業を短時間で行わせて、得られる情報の信憑性はどうなのでしょうか。「Humanity’s Last Exam」という幅広い科目の専門家レベルの問題で構成されたテストに、AIの各モデルがそれぞれどのくらいの正答率を出すことができるかが検証されました。従来モデルの大半が10%未満という結果の中、Deep researchは26.6%を記録しました。Deep researchの精度が従来モデルに比べて圧倒的であることがわかりますね。 


     

▶Deep researchの料金と使い方 

Deep Researchは現在、ChatGPT Proプランに登録しているユーザーにのみ限定公開されています。今後、Plus、Team、Enterpriseプランのユーザーにも提供が予定されています。Proプランの概要は以下の通りです。

 

Proプランに登録されている方であれば、チャット画面で「GPT-o1」「GPT-o1 pro」のどちらかを選択し、「詳細なリサーチ」をONにすることで使用できます。

▶まとめ 

Deep Researchの登場は、生成AIの領域における大きな進化を示しており、研究、政策立案、金融、エンジニアリングなど様々な分野での情報収集と意思決定プロセスを劇的に改善します。膨大なオンライン情報を短時間で統合・解析できるため、専門的な調査や信頼性の高い情報を求めるユーザーにとって、大きな助けになります。また、将来的にはモバイルやデスクトップアプリへの展開も予定されており、より多くのユーザーがこの先進技術の恩恵を享受できるようになります。ぜひChatGPT Proプランを契約して、この革新的なリサーチ機能を体験してください!